会社との労働契約でのバトル(労働紛争)がようやく終わりを迎えました。結論から言うと、勝ちました。
今回の労働紛争はそれなりに精神的なダメージも受けましたが結果として勝てたので、やって良かったと思ってます。これからあっせんを利用して会社と戦うぞ!という方への参考になればと思います。
ただ、あっせん関係の内容については守秘義務があります(個別労働関係紛争解決促進法施行規則第14条)
なので、結果としては勝てたけど具体的にどういう風に勝てたのか?などは、ハッキリとは書きません。文章中から匂わすくらいはしますので、上手く読み取ってもらえればと思います。
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あっせん期日の流れ
あっせん当日の事をなるべく詳しく解説します。まぁこれに関しては労働局の方が話される内容とそれほど変わりません。
あっせんを行う場所は労働局
100%ではないですが、おそらくあっせん自体を行う場所は、労働基準監督署ではなく、労働局まで出向くことになるとおもいます。
私自身、あっせんの申し込みをしたのは自宅から近い労働基準監督署にしたのですが、あっせんを行う場所は労働局を指定されました。
家から遠いので交通費も無駄だなぁと感じましたが、労働局の指示なので仕方ありませんね。
手続きの流れ
開始時間の15分前くらいに訪問しました。そして訪問すると、まずは待合室に案内されました。そこにはちょうど同じようにあっせんを行う人だったのか、もう一人すでに座ってました。
そして労働局の方より、守秘義務についての説明と録音や撮影禁止の事を説明されました。僕は録音しても良いですか?と聞く予定だったのですが、伺う前にダメと言われたので、メモを取る事にしました。
開始時間になり待つこと数分、なんと会社の人間が訪問してきたのです。パーテーションで区切られているため相手の顔などは全く見えないようになってますが、声は聞こえます。
そして案内される時に社名を名乗っているので、会社の人とわかりました。ニアミスですね。これは後でも書きますが、バッタリ鉢合わせしないように注意が必要です。
待つこと数分、あっせんの開始のため別室へ案内されました。部屋に入ると弁護士、案内してくれた労働局の人、そしてもう一人(おそらく労働局の人)がいました。
弁護士の対面に座るように案内され、正面が弁護士、左が労働局の人(案内の人)、右側に労働局の人(最初から座っていた)こんな感じです。
そして質疑応答があり、こちらの解決条件を改めて提示。約15分くらいで1回目の面談は終了しました。ちなみに話したのは弁護士と、案内してくれた労働局の職員さんがたまに助言する程度です。元々座っていたもう一人の方は特に発言は無く、メモを取っているだけでした。
その後は元の待合室に案内されました。おそらくこのタイミングで、別室で待機している会社の人と弁護士が話していると思います。
待つ事15分、再度呼ばれたので、同じように弁護士のいる待合室まで案内されました。ここで、弁護士の方から「先方はこう言ってますがどうしますか?」というような話をされ、これに納得したので僕は「それでいいですよ」と回答。これで無事に解決という流れになります。
解決案についてもう少し詳細を詰めるため、その後も少し話し合いをして2回目も15分程度で終わりました。
再度待合室に案内され、待つ事数分、解決のための書類を持ってきてもらい、サインと印鑑を押して終わり。という感じです。合計で1時間くらいでしたね。
労働局の人に確認すると、こんなにスムーズに終わる事は少ないとの事でした。そりゃ面談2回だけですからね。
あっせんにおいて注意すべき事
あっせんを終えて、注意した方が良い事を残しておきます。
訪問時間は遅すぎず早すぎず
これね。同じ時間帯に相手の会社の人間も来るわけですから、早めにいって労働局のエントランスで座って休憩でもしてたら、下手すると鉢合わせしてしまいますよ。
かといってギリギリに行く事もできません。可能であれば早めに訪問して、フロアを変えて待機するとか、近くの喫茶店に入るなどした方がいいですね。正直、会社の人とは会いたくないでしょうし。
また、帰る時も注意しましょう。電車の中や、駅までの道のりで会ってしまうと気まずいですからね。
あっせん内容は非公開、録音録画もダメ
上でも書きましたが、あっせんの内容は非公開です。おそらくこうやってブログに書いている事ももしかしたらダメかもしれません。
まぁ僕と相手の会社とのあっせん内容が非公開であって、あっせん自体がどういうものなのか?という部分についてはおそらく公開しても問題ないと思います。
公開してはいけない内容は解決した内容とか、相手の会社の事とかですね。流石にそこまで書く人はいないでしょう。個人的には解決した内容くらいは書きたいのですが、ちょっとまずそうなので伏せておきます。
怒りや不満をぶつける場じゃない
どうしても感情的になる事もあると思います。僕だってこのブログでは、相手の会社に仕返ししたい!ダメージ与えたい!なんて書いてますけど、その本音についてはもちろん話してはいけません。
当然ですが、あっせんは和解する場です。本音を隠して建前を上手く使い、怒りの感情を出さずに和解する意思を見せて挑むようにしましょう。
僕の時は弁護士さんも良い人だったのか、笑顔で雑談も交えながらお話ししましたが、「確かにこれは酷いねぇ」なんて本音がポロリと出てました。(本当は中立の立場だから肩入れしちゃダメ)
不満や怒りをぶつけるだけでは、弁護士だって「この人解決する気あんのかな?」と思ってしまいます。一人の社会人として、大人として接するようにしましょう。
あっせんに応じたという事は、少なくとも解決する気がある
相手の会社があっせんに応じたという事は、少なくとも今回の件について多少なりとも譲歩して解決するつもりがあると考えて良いと思います。
この制度自体、あっせん通知が来た段階で突っぱねる事もできます。また、あっせんが行われたとしても和解案を受け入れず、終了させることも可能です。
あっせんに応じないと、その後の裁判になった時に裁判官の印象が悪いからという理由で、とりあえず参加だけはするという企業も多いと思います。
しかし、あっせん自体は和解を前提で参加する事になってます。最初から和解を考えてない=参加だけするつもりというのは、あまりに不誠実です。というかあっせんの趣旨に反してますよね。
対案や解決するようなそぶりが全くないというのは、それは事実としてあっせんに応じない事と同じ事だと思います。
判断するのは裁判所ですが「あっせんに応じたのは良いですが、解決するそぶりや譲歩、対案すら出さなかったのはどういう事でしょうか?」と相手の会社が言われた時に、有利な回答を述べられませんよね。
会社としては「最初から解決するつもりなんてねーよ!印象良くするために参加だけしたんだよ!」これが本音ですからね。
でもこれが事実として残ってしまうので、よっぽどバカな経営者か敏腕弁護士でもついてないかぎり、解決の意思もないのに参加だけするという企業は少ないと思います。
よって、参加する企業というのは少なからず解決したいという意思はあると思っていいとおもいます。
お金で解決する時は欲をかいてはダメ
もしあなたがお金で解決したいと思った時に、和解金として100万円を提示したとします。しかし相手の会社は渋って50万円で!と申してきます。
この時に、あなたが納得できるのであればいいですが、納得した上で「もうちょい取れるんじゃね?」と思って吹っ掛けないことですね。
例えば、ふざけた数字で100円だけ払ってやるよ!なんて言われたらそりゃバトっても良いと思いますが、自分の中で、ある程度納得できるラインの金額まで提示してもらえたら、それは承諾すべきです。
この辺の話は交渉術になるのですが、基本的にはギリギリ納得できるラインの金額の2倍くらいの和解金を提示するといいと思います。
ラインが50万なら、100万くれよ!と言います。そして相手が渋って「じゃあ半分の50万で...」となれば大成功ですよね。ここで「なんだよもっと取れんじゃね?」と思ってはいけませんよ。トラブルの元です。
まぁこんなにスムーズにいくことはないですし、相手の会社もおそらく吹っ掛けてきている事は理解してますので、ここからはどれだけ交渉を上手く進められるかです。
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会社と戦って思った事
泣き寝入りする人がほとんどの中、僕はこのように行動に移しました。正直悔しかったですからね。あと僕自身、許せない事はトコトン許せないという性格でもあります。(メンドクセー性格なんです)
自分が正しい、自分が納得できないならお金も労力も精神力を使ってでも相手に仕返し、ダメージを与えてやろうと思ってしまいます。ほんと子供ですよね。
今回の事例が今後の会社の考え方に影響する
社員が訴えてきた!なんて事が日常茶飯事の会社であればあっせん程度は屁でもないでしょうが、ウチの会社はそんな社風でも無いので、おそらくそこそこ焦ったんじゃないかと思います。
そして、"こういう事したらこんな事態になる可能性もある"という1つの事例を作った事に意味があるんじゃないかなと思いました。
たかだか1つの事例で会社の方針が変わる事はないかもしれませんが、それでも、昔こういうことがあったからもう少し慎重に判断しよう!となるはずです。
また、同じような性格の人材を取る時は注意するようになるでしょうしね。とりあえず会社に少しでもダメージを与えて、考え方を改めさせるキッカケを作れたことは良かったと思います。
終わった後はホッとした気持ちと虚しさが半々
今回は無事に解決したとはいえ、ホッとした半面、結局は職を失ってしまった事実があるので、虚しい気持ちもあります。
また、今の日本社会においても虚しさや憤りを感じます。こんな事がまかり通っているという事実にです。
今回の事だって、一歩間違えれば世の中を滅茶苦茶にしてやる!と暴走する人だって出てきてもおかしくありません。実際そういう事件ありますしね。
でもそんな氷山の一角レベルの事に国がいちいち対処するわけもなく、相変わらず理不尽な雇用問題、労働問題がはびこってます。
そんな社会でも生きていかなければならないという、理不尽さにまた虚しくなりますね。
今後、あっせんを利用して戦う予定の人へメッセージ
あっせんは無料です。交通費がかかったり精神的なダメージを受けたりノーリスクというわけではありませんが、国が用意してくれた会社と戦う手段です。(建前上は和解方法ね)
少額訴訟や労働裁判はリスクもあってちょっと...という方には最初の段階としては本当に使えると思います。
あっせんは、訴訟に備えて相手の出方を確認するためには使うなというルールになってますが、圧倒的弱者である労働者ならそれもやむ無しと思います。
それに、結果としてあっせんで解決すればそこで終わりなわけですからね。あっせんで解決しなかったから訴訟という流れ自体は不自然ではないと思います。
僕の場合はスムーズに終わり、なんのトラブルもなく解決という流れになりましたが、相手の会社や労働問題の内容、和解案の内容によっては上手く話が進まない事もあると思います。
でも、負けないでください。本当に自分が正しいと思えるなら、会社が間違っていると思えるなら、戦って戦って勝ちましょう。
訴訟を起こそうかと考えてるくらいに理不尽な悔しい思いをしたなら、それを何もせずに終えるなんて精神衛生上よくないです。それこそ寿命を縮めそうです。
裁判までしなくても、とりあえずあっせんという制度は利用してもリスクが無いので、やってみる価値はあります。
不純な動機かもしれませんが、あっせんの通知が送られてくるだけで会社によったら焦りまくると思いますよ。それだけでもしてやったり!と思えばよいのです。
通知を送るだけでも、少なくともあなたの労働問題によって訴えかけられている事実が残ります。(解決するかどうかは別としてね)
「おいおいこんな事で訴訟まがいの事に発展してんのかよ...今後は考え直さないといけないな」という感じにでもなれば、最終的に解決しなかったとしても意味はあったかなと思います。
まぁ建前上は和解ですが、本音なんてみんな相手の会社に仕返ししたい!慰謝料よこせやぁ!て感じだと思います。でもそれはそれで良いと思います。それくらいの本音の熱意がないと、ハッキリ言って会社とバトルなんて精神的に身が持ちませんからね。
さて、長くなりましたのでここらで終わりたいと思います。
最後まで読んでくださった方、ありがとうございます。裁判に関してはお答えできませんが、あっせんについてはそれなりにお応えできると思いますので、僕で良ければコメント欄やお問い合わせ欄より連絡ください。
ここで書けなかった事など、それなりにアドバイスできますので。守秘義務に触れそうな事は言えませんけどね。